
性器クラミジアについて感染経路や症状、治療方法などを解説。
クラミジアとは
クラミジア・トラコマチスという微生物で、性感染症の中で最も感染者の多いものです。
クラミジアは主に生殖器や咽頭などに感染しますが、眼に感染することもあります。
クラミジアが性器に感染しても、症状があまり出ないので、感染に気づきにくく感染が放置されやすいです。
そのため無症候感染者を発見することがクラミジアの蔓延をくい止める最善の方法と言われています。
クラミジアの原因
主に精液・膣分泌物との接触によって感染しますので、性行為以外の日常生活で感染する確率は低いです。
性交時におけるコンドームの使用は、クラミジアの感染予防に有効な手段です。

クラミジア感染者との無防備なセックスはクラミジアの感染の可能性があります。
・コンドームを使わない性交
・オーラルセックス
・性器具の共用
〔産道感染〕
子宮頸管にクラミジアが感染していると、分娩時にその部分を通ってくる胎児にクラミジアが感染します。
その結果、出生後に結膜炎や肺炎を起こします。妊娠中にクラミジア感染がわかった場合には、適切な薬剤にて治療を行います。
きちんと治療をすれば母子感染を防ぐことができます。
クラミジアの症状
クラミジア感染後はほとんどの場合、男女に関係なく無症状で進行します。

・おりものの増加
・不正出血
・下腹部痛
・性交時の痛み
一般的に感染後1~3週間で発症しますが、約80%の人は無症状ないし症状に気づきません。
上行性感染が起こると子宮付属器炎や骨盤内炎症性疾患(PID)、肝周囲炎を発症するようになります。

・排尿時の尿道の違和感(痒み・痛み)
・尿道から膿が出る
・精巣上体炎(片側の陰嚢の腫れや痛み、発熱など)を起こすことがある
一般的に感染後1~3週間で発症しますが、症状が自覚されない場合が多くあります。
クラミジアの治療
クラミジア感染症の治療には、抗生剤を服用します。
抗生剤の種類によって、1週間服用するものもあれば、1回だけの服用で治療ができるものもあります。
1週間服用するものは、飲み忘れや、自己判断による服薬の中断等が起きるリスクがあります。
中途半端な治療を回避する為にも、1回だけの服用で治療ができるタイプのお薬は有用です。
【治癒の判定】
治癒の判定には、治療開始後2~3週間後に核酸増幅法で病原体が検出されないことを確認してください。
性器クラミジア検査が公費負担となりました
厚生労働省は、2011年4月1日より、妊婦健康診査において性器クラミジア検査が公費負担となりました。
検査実施時期については、妊娠30週頃までに1回実施することを紹介しています。
※陽性判定後の、クラミジアの治療は保険診療となります。
詳しくは、各自治体窓口にてご確認ください。
クラミジアの検査
クラミジアの検査には、大きく分けて2つの検査があります。
1つはクラミジアそのものを検出する抗原検査、もう1つはクラミジアに感染したことによってできる抗体を検出する検査です。
検査法 | 検査原理 | 特 色 |
---|---|---|
EIA法 (クラミジア抗体検査) |
血液中のクラミジアIgA抗体とIgG抗体を抗原抗体反応によって検出し、クラミジア感染の有無を判定する。 | 血液中のクラミジアに対する抗体の有無をみる。抗原検査でクラミジアを検出できない場合(骨盤内感染など)の感染の有無の判定などには有用であるが、感染部位が特定できないことや、過去の感染でも陽性となることが短所として挙げられる。 |
核酸増幅法 (遺伝子検査) |
リアルタイムPCR法、SDA法、TMA法などで、検体中のクラミジアが有する、遺伝子(DNAやRNA)を増幅させて、クラミジアを検出する。 | SDA法やTMA法は、淋菌との同時検査が可能である。遺伝子を増幅させて検出するため、DNAプローブ法などの遺伝子検査よりも感度が高いが、遺伝子増幅阻害物質の存在で偽陰性になることがあり、また、クラミジアの生死にかかわらず検出してしまうため、治療後の判定には期間を置くなど注意が必要である。 |
※当所では、リアルタイムPCR法 で検査を行っております。
パートナーと同時に治療を行わないと互いに感染を繰り返してしまうため、パートナーと検査されることをおすすめします。
スタンダード 20,350円 (税込)
ローコスト 18,590円 (税込)