
カンジダについて感染経路や症状、治療方法などを解説。
カンジダとは
カンジダ症はカンジダという真菌(カビ)が感染して引き起こされる性病(膣炎)です。
このカビは外陰部等の皮膚や膣内に存在する常在菌の一つですが、菌が異常に増殖し始めると、かゆみや、おりものの異常を起こすことがあります。
もともと体に存在する菌なので、性交渉の経験がない女性がカンジダを発症することもあります。性行為等で生殖器の粘膜が傷むとカンジダの増殖につながり、炎症がひどくなるため、注意が必要です。
カンジダの原因
性行感染と自己感染(カンジダは、膣・外陰の常在菌であり、尿路系や直腸内などの下部消化器からも検出され、これらが感染源となるのが自己感染です)があります。
ほかにカンジダは、産道感染、病院内・家庭内水平感染があります。
性的接触〔性的接触〕
カンジダ感染者との無防備なセックスは感染の可能性があります。
・コンドームを使わない性交
・オーラルセックス
・性器具の共用
カンジダの症状
【女性の場合のカンジダの症状】
膣・外陰カンジダ症の典型的な症状は、外陰のかゆみとおりものです。
カンジダの場合、外陰のかゆみは特に膣入り口周辺部に強く、激しい灼熱間を伴うこともあります。
■膣カンジダ症のおもな症状
・ヨーグルト状の白色または、黄白色のおりもの
・しろっぽいカッテージチーズのようなポロポロしたおりもの
・外陰部の激しいかゆみ
多汗やオムツの使用、肥満などは局所の湿潤によりカンジダ症を生じやすくなります。
健康な性成熟期の女性の場合は、
局所要因として
・性交渉
・ステロイド外用剤の乱用
全身要因として
・妊娠
・抗生剤物質の乱用
が頻度の高いカンジダ症の増悪因子です。
妊娠や経口避妊薬(ピル)の服用、糖尿病などもカンジダ症となる増悪因子となります。
ですが、膣炎を繰り返す場合、クラミジアの感染も疑ったほうが良いかも知れません。
【男性の場合のカンジダの症状】
亀頭包皮炎を起こす傾向があります。
この症状としては、潰れやすい小さい膿を持った発疹ができたり、かゆみや皮膚の一部がかぶれたように赤くなります。
男性の場合、カンジダが原因で強い症状が起こることはあまりありませんが、パートナーに症状があるときは、男性も治療が必要です。
同時に治療しないと、パートナーの症状改善が難しくなることがあります。
カンジダの治療
【女性の場合のカンジダの治療方法】
局所療法(膣錠の挿入、軟膏の塗布)で治療します。
カンジダの症状は2~3日でよくなりますが、完全に治すには、約10日間かかります。
カンジダ症を何度も繰り返す人や、なかなか治らない人には内服治療をすることもあります。
※薬局などで市販されているお薬などの使用も良いかと思いますが、使用して改善されなかった場合は、医療機関にて診察されることをおすすめします。
【男性の場合のカンジダの治療方法】
局所療法(軟膏の塗布)で治療します。
カンジダの症状は2~3日でよくなりますが、完全に治すには、約10日間かかります。
カンジダの検査
カンジダには、皮膚カンジダ症や口腔カンジダ症、膣カンジダ症などがあります。
一般的には、培養法と言う検査を行います。
カンジダのみが増殖するような、培地(その菌が好む栄養分をシャーレなどに入れたもの)に検体を塗りつけて、肉眼で見える大きさまで、菌の集落(コロニー)を形成させます。カンジダが存在しなければ、集落はできません。
そのカンジダ特有のコロニーであるかどうかを判断し、結果を出します。
また、核酸増幅法(PCR法)という検査でも、カンジダを検出することができます。
培養法に比べて早く結果がわかり、最小検出感度を上回るカンジダが存在すれば微量であっても検出することができます。
(※当所では、PCR法 で検査を行っております)