GME医学検査研究所

HIVの相談窓口は?
気軽に相談できる窓口を紹介

「HIVについて誰にも相談できない」と悩む方へ

電話相談やLINE相談ができる窓口を紹介します。これらの窓口は無料で専門家が話を聞いてくれる上、匿名で相談が可能です。
またHIV検査を受けられる場所や受けるタイミング、時間がない方におすすめの郵送検査についても紹介します。加えて、HIVとエイズの違いをはじめとした、HIVの基礎知識も解説します。万が一、HIVの感染が疑われるときに適切に対処できるよう、正しい知識を持っておきましょう。

HIVに関する相談は電話やLINEで可能

HIVに関するお悩みは、電話で相談が可能です。専門の相談員が秘密厳守で話を聞いてくれるので「HIVについて誰にも相談できない」と悩む方でも、気軽に相談できます。

また電話での相談が難しい場合やメッセージで相談したい場合は、LINEで相談できる窓口もあります。HIVの感染が心配なときなどは、一人で悩まずに窓口に連絡してみると良いでしょう。

◎HIVについて相談できる窓口

HIVについて電話相談、LINE相談ができる窓口は以下の通りです。

団体名 電話番号 曜日・時間
公益財団法人 エイズ予防財団 0120-177-812
03-5259-1815(携帯電話の方)
月〜金曜日(祝祭日を除く)
10:00 – 13:00 / 14:00 – 17:00
東京都(東京都エイズ電話相談) 03-3227-3335 月〜金曜日|12:00 – 21:00
土・日曜日・祝日|14:00 – 17:00(年末年始除く)
ぷれいす東京 03-3361-8909 日曜日|14:00 – 17:00
コミュニティセンター chotCAST 06ー4708ー3137 金曜日(常設)|18:00 – 20:00
コミュニティセンター chotCAST
エイズLINE相談
ID検索 @chotcast-jhc
JHC-HIV相談LINE
第3日曜日(常設)|14:00 – 17:00
(相談日や時間が変更になる場合があります。その場合は事前にHP等でお知らせ致します。)

その他にも相談窓口がございます。ぜひこちらのサイトをご参照ください。

なお、曜日や時間、電話番号は変更になる可能性があるので、窓口の公式サイトより確認してください。

[表]参照)HIV検査相談マップhttps://www.hivkensa.com/soudan/tell

HIV/エイズ検査はどこでできる? 保健所では無料&匿名

HIV検査は、全国の保健所や自治体の特設検査施設で受けられます。費用は無料かつ匿名で受けられ、居住地以外の保健所でも可能なので、知り合いに会う心配がありません。

保健所ではHIVの他、梅毒やクラミジア、淋菌感染症など他の性感染症の検査も同時に行っているところもあります。

なお検査の実施日、予約の要・不要などは保健所により異なるので、HIV検査・相談ができる施設を検索できるHIV検査相談マップで一度確認してみてください[注1]。
その他、医療機関でもHIV検査はできますが、3,000円~1万5,000円(自費診療の場合)の費用がかかります。

1.HIV検査の種類

HIV検査では、まず「スクリーニング検査」を行います。スクリーニング検査の結果が陰性であれば、HIVには感染していません。しかし、陽性の結果が出た場合は「確認検査」に進み、本当に感染しているかどうかを確認します。

ただしスクリーニング検査が陽性であっても、まだHIVに感染しているとは断言できません。まれに「偽陽性」と呼ばれる、実際には感染していないのに陽性の結果が出ることがあるためです。2段階目の「確認検査」で陽性の結果が出た時点で、HIVに感染していると診断されます。

なお一般的な健康診断では、HIV検査の項目が入っていないため、HIVに感染しているか否かは判断できません。

2.HIVの即日検査

HIV検査は通常結果が出るまで約1〜2週間かかりますが、検査を受けた当日に結果が分かるのが「即日検査」です。

即日検査ではスクリーニング検査で「陰性」だった場合に、検査当日にHIVに感染していないことが知らされます。

ただしスクリーニング検査が陽性の場合は続いて確認検査が必要となるため、結果が出るまで約1〜2週間待たなければなりません。

3.HIV検査を受けるタイミング

HIV検査を受けるタイミングは、感染の可能性があったときから1カ月後を目安にすると良いでしょう。通常、HIVの抗原や抗体が検出されるまでに約4週間かかるため、すぐに検査を行っても、正確な結果が出ない場合があります。

ただし、HIVの抗原や抗体が検出されるまでの期間には、個人差があります。
また検査の種類によっても抗体が検出される期間が異なるので、注意が必要です。そのため1カ月後の検査で陰性であっても、最終確認として、感染の可能性があったときから3カ月後にもう一度、検査を受けることが推奨されています。

3カ月後の検査の結果が陰性であれば、HIV感染の可能性はないと考えられます。

4.HIV感染が気になる場合は郵送検査もおすすめ

保健所や医療機関に行く時間が取れないけどHIV感染が気になる場合は、郵送検査もおすすめです。
郵送検査であれば、自宅などにいながら自分で採血し、検査機関に送るだけでHIVに感染しているか調べられます。

郵送検査は自分の都合で検査の時間や場所を決められる一方で、検査機関によって検査の精度が異なる点に注意が必要です。加えて、郵送検査で陽性が疑われる場合は、確認検査を受けなければなりません。

GME医学検査研究所では、郵送検査でスクリーニング検査だけでなく確認検査も行っています。また、国家資格を持つ臨床検査技師が検査を行う他、検査や病気に関する相談も可能です。

[注1]参考)「全国HIV/エイズ・性感染症 検査・総合窓口情報サイト HIV検査相談マップ」https://www.hivkensa.com/(参照2024-07-30)

HIVの基礎知識

HIVとエイズの違いをはじめとする、HIVの基礎知識を紹介します。HIVの感染経路や感染を防ぐ方法など、正しい理解が大切です。

HIVとエイズの違い

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)とは、エイズの原因となるウイルスのことです。
一方エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIVに感染することにより免疫力が低下して健康であれば発症しないような病気を発症した状態を指します。

HIVに感染すると免疫機能が低下し、通常はかかりにくいさまざまな病気を引き起こしやすくなります。しかしHIVに感染したからといって、すぐにエイズを発症するわけではありません。自覚症状のない無症候期間が数年~10年以上続く人もいます。

現在はエイズの発症を防ぐ治療法があり、早期の発見と治療開始により健康な人と変わらない日常生活を送ることが可能です。従ってHIVが疑われる場合は、早めに検査を受け、治療を開始するのが望ましいといえます。

HIVの感染経路

HIVの主な感染経路は下記の3つです。
・性行為による感染
・血液感染
・母子感染

3つの中でも性行為による感染が特に多いといわれています。

なお汗や涙、唾液などの体液には、他人に感染させるだけの量のウイルスが含まれておらず、日常生活でHIVに感染することはほとんどありません。性行為での感染の場合、感染者の血液・精液・膣分泌液などに多く含まれるHIVが、性器や肛門、口などの粘膜や傷口から侵入することで感染します。

HIVの感染を防ぐ方法

性行為によるHIV感染を防ぐ方法は、コンドームを正しく使うことです。

コンドームを正しく使用すればほぼ100%HIVの感染を防げますが、使用しなかった場合の感染率は0.1%~1%といわれています。たった一回の性行為であっても、HIVに感染する可能性はあります。
コンドームを正しく使用して、HIVに感染した血液や精液、膣分泌液を性器や肛門、口などに触れないようにしましょう。

またHIV感染者の中には、自分が感染していることに気付かず過ごしている人もいます。自分とパートナー双方の身を守るためにも、性行為の際は、確実にコンドームを使用することが重要です。

HIVに感染したら出る症状

HIVに感染して2~6週間すると、発熱や頭痛、咽頭炎や筋肉痛などインフルエンザに似た症状が表れます。しかしこれらはHIV特有の症状ではなく、無症状な場合もあるため、HIVに感染しているかどうかを調べるためには検査が必要です。

「気付いたときにはエイズを発症していた」ということがないよう、感染の可能性がある場合は、早めに検査を受けましょう。

HIVに感染したときの治療方法

HIVに感染したときの治療方法は、抗HIV薬を継続的に服用することです。
現在では抗HIV薬によって、精密な検査でも検出が難しいほど、血中のHIVの数を大幅に減らすことが可能になりました。

抗HIV薬の服用によりエイズの発症を防ぎ、HIVに感染していても以前と変わらない日常生活を送れる他、HIVに感染していない人と同様に健康的な生活を長く維持できるようになっています。

ただし、現時点でHIVを体内から完全に排除する方法はなく、抗HIV薬を中断すると再びウイルスが増殖してしまうため、一生涯にわたって抗HIV薬を服用し続けなければなりません。

HIVの電話相談は匿名可! 悩んだらまず相談しよう

本記事では、HIVの相談窓口から検査について、そしてHIVの基礎知識まで解説してきました。
「HIVに感染したかも」と悩んでいる方は、まず電話相談もしくはLINE相談で専門家に相談することが大切です。匿名で話を聞いてくれるため、「他人に知られたくない」と悩む人も比較的相談しやすいでしょう。

そして保健所では相談の他にも匿名・無料で検査が受けられます。また時間がない方でも自宅で検査できる、郵送検査もあります。

現在では、もし感染していても早期発見・早期治療開始により、感染前と同じく日常生活を送ることが可能になっています。エイズを発症してからHIVの感染に気付くことがないよう、まずは相談し、そしてできるだけ早く検査を受けましょう。

HIVの相談先について
HIVについて悩んだときには電話やLINEで専門家に相談をしてみましょう 匿名なので周りに知られたくない人も相談しやすいです
HIVは早期発見・早期治療が大切です
HIV感染の可能性がある場合には早めに検査をしましょう