- ①AMH値は卵巣予備能の目安がわかる
- ②高すぎたり低すぎると病気の可能性がある
- ③AMH値は年齢とともに低下する
- ④卵子の質はわからないため値が低くても妊娠ができないわけではない
AMH検査は、将来の妊娠に関するヒントをくれる一つの指標です。20代でキャリアと家庭を両立したいと考えている方も、30代・40代で妊娠の可能性があるのか気になっている方も、自分の卵巣年齢を知ることは大きな安心材料になります。
本記事では、AMHとは何か、検査でわかること、年齢別の平均値、そしてあなたの今後の選択肢についてわかりやすく解説します。
AMHとは?卵巣年齢の目安になるホルモン
AMHとは
AMHとは「抗ミュラー管ホルモン」の略称で、卵巣の中にある発育卵胞から分泌されるホルモンのことをいいます。
卵巣の中には原始卵胞という卵子のもととなるものがあって、排卵に向けて育つまでは休眠しています。原子卵胞が活性化されると発育をはじめ、一次卵胞→前胞状卵胞(発育卵胞)→胞状卵胞→成熟卵胞と発育し、排卵が起こります。
発育卵胞が多いということは、原始卵胞の数も多いと考えられ、卵巣に残された卵子がどの年代に相当するのかの指標となります。
AMH値と年齢の関係(年齢別平均値)
多くの人のAMHの値は20代前半でピークを迎えて30代前半までは徐々に下がっていき、30代後半で大きく低下、閉経時にはほとんど検出されなくなります。
しかし、個人差が大きく20代で数値が低い人もいれば、30代後半や40代でも数値が高い人もいます。
そのため結果を見る際には、自分の値がどの年代の値に相当するのか?を確認します。
例えば、ロシュ・ダイアグノスティックス社の検査法では以下の通りになります。
AMHの年齢別平均値
| AMH濃度(ng/mL) | ||
| 中央値 | 2.5%~97.5% | |
| 20~24歳 | 5.96 | 2.00~12.5 |
| 25~29歳 | 5.27 | 1.95~10.7 |
| 30~32歳 | 4.00 | 0.64~14.2 |
| 33~35歳 | 2.91 | 0.89~8.31 |
| 36~38歳 | 1.96 | 0.40~6.92 |
| 39~41歳 | 1.72 | 0.11~7.26 |
| 42~44歳 | 1.13 | 0.07~4.13 |
| 45~49歳 | 0.32 | <0.07~1.52 |
(引用:ロシュ・ダイアグノスティックス社 試薬添付文書より)
AMH値が高すぎる、あるいは低すぎる場合には病気の可能性も考えられます
【AMH値が高すぎる場合】多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性
AMH値が高すぎる場合には多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性があります。多嚢胞性卵巣症候群では卵胞が成熟卵胞まで育ちきることができず、排卵に至りません。妊娠が可能な女性の約5〜8%に発症するといわれています。[注1]
【AMH値が低すぎる場合】早発卵巣不全(早発閉経)の可能性
AMH値が低すぎる場合には早発卵巣不全(早発閉経)の可能性があります。早発卵巣不全とは、40歳未満で無月経になってしまった状態をいい、女性の100人に1人の割合でいるといわれています。[注2]
AMH値が低いと妊娠できない?誤解と正しい理解
AMHは卵巣に残っている卵子の「量」を表しています。卵子の「質」は分かりません。
そのため、AMHの値が高くても卵子の質が良くなければ妊娠しづらくなってしまいますし、AMHの値が低くても卵子の質が良ければ妊娠する可能性はあります。
妊娠しやすいかどうかは、年齢や他の検査結果、既往歴などから総合的に判断されます。
「AMH=妊娠率」ではなく、自身の体の状態を知るひとつの指標とすると良いでしょう。
[注2]出典)日本内分泌学会 早発卵巣不全https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=76
AMH検査時の注意点など
◎AMH検査を受ける最適なタイミング
AMHは生理周期に左右されませんので、どのタイミングでも検査できます。
ただし、ピルを服用している場合には本来の数値より低くなる可能性があるため、1ヶ月~3ヶ月ほどの休薬が必要になるので注意が必要です。休薬する期間につきましては、受診する医療機関にお問い合わせください。
卵子は胎生期にできてから増えることはなく、減っていく一方です。そのため一度下がってしまったAMH値は上がりません。将来妊娠を考えている人、卵巣の状態が気になる人は早いタイミングでのAMH検査をオススメします。
◎AMH検査の費用と保険適用の有無
病院でのAMH検査は、保険適用の場合と適用外の場合でかかる費用が変わってきます。
・保険適用外 5,000~8,000円程度
・保険適用の場合 自己負担3割で1,800円程度
保険が適用されるのは、不妊治療のために卵巣の機能の評価・治療方針の決定を目的とする場合で、6か月に1回だけ適用されます。
多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全を調べる目的での保険適用はありません。
保険適用外のAMH検査は取り扱っていない病院もありますので、受診の際には事前に病院に確認しましょう。
AMH値を知るメリットと将来設計への活かし方
◎20代女性が知っておきたい「妊娠の選択肢」
AMH値には個人差がありますので、20代だからといって「まだ大丈夫」とは限りません。
また、多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全などがある場合も早い段階で見つけられれば、将来の妊娠に向けて対策をとることができます。
妊娠を先延ばしにできるのか、キャリアと妊娠・出産、育児をどう両立していくかなどライフプランを考える材料となります。
◎30代・40代女性の「まだ妊娠できる?」という不安への向き合い方
AMH値を知ることで、妊活や不妊治療の計画が立てやすくなります。
卵子の質は年齢が上がるほどに低くなってしまいます。限りある卵子を有効活用できるよう、AMH値を参考に不妊治療の開始・ステップアップを医師と相談すると良いでしょう。
妊娠の可能性を高めるためにできること
妊娠しやすいからだのためには、ホルモンバランスを整えて生理周期を安定させることが大事ですので、以下を心がけましょう。また、妊娠を希望する本人はもちろん、周囲の人も禁煙することが大事です。
・バランスのよい食事をとる
・睡眠時間をしっかりとる
・適度な運動をする
・ストレスを溜めない
AMH検査は将来の「安心材料」の一つに
自分の卵巣年齢を知るということ
AMH値はあとどのくらい妊娠できる期間が残されているのかの目安になります。
値がゼロに近くても自然妊娠している方もいますので、妊娠・出産できる可能性はあります。卵巣の状態の指標として、結果に一喜一憂せず長期的な視点を持つことが大事です。
将来妊娠を考えている人はぜひ一度、AMH検査をしてみませんか。
郵送検査キットでAMH値を調べることができます
GMEでは、郵送検査にてAMH検査を行っています。指先から採血した少量の血液を郵送するだけで結果が分かります。
病院へ受診する時間がない人や、すぐに妊娠の予定はないけど自分の状態が知りたい人は自宅で出来る郵送検査キットがおススメです。
まだ大丈夫と思っていてもいざという時に後悔しないために自分のAMH値を知ってライフプランを考える材料にするとよいかもしれません

