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ALT(GPT)とは?肝機能の重要な指標と
その改善方法を解説!【生活習慣病の知識vol.9】

肝臓のSOSサイン?ALT(GPT)とは?

ALT(GPT)という言葉を健康診断で目にしたことはありませんか?
ALT(GPT)は、肝臓の健康状態を知る重要な酵素です。「ちょっと高めかも…」と思ったら、生活習慣を見直すチャンスです。症状がなくても、数値の変化は肝臓からのサイン。今回は、このALTについてわかりやすく解説していきます。

肝機能を示す重要な指標ALTとは?

ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)とは、アミノ酸の代謝に必要な酵素のひとつです。主に肝臓に多く含まれ、肝臓疾患の指標として重要になります。
以前はGPTと呼ばれていましたが、現在は国際的に統一された名称としてALTを使用しています。

ALTの基準値:13〜30(単位:U/L) ※全国健康保険協会での基準
基準値を上回る場合はなんらかの疾患の可能性を考えます。
ALT値が31-50(単位:U/L)の場合、保健師による保健指導対象となっています。
ALT値が51(単位:U/L)を超えた場合、医療機関を受診することを勧告します。

ALTが基準値を下回る際は、ビタミンB群の不足を考慮することがあります。
ALTはアミノ酸代謝に必要な酵素ですが、ビタミンB6と結合しなければ働けません。ビタミンB6が不足している場合、ALTも低値になります。

ALTとASTの違いとは?

ASTとは、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略で、ALTと同じく肝機能検査の血液検査項目です。ALTもASTもトランスアミナーゼと呼ばれる酵素で、人体に必要なアミノ酸を作る働きを持っています。

ALTとASTの違いは大きく二点あげられます。
一点目は存在する臓器の違いです。
ASTは肝臓だけではなく、心臓、骨格筋、赤血球の中などに存在しますが、ALTは主に肝臓に存在します。
二点目は血中の半減期の違いです。
血中半減期は、ASTは11〜15時間、ALTでは40〜50時間となります。

これらの差を考慮し、検査結果を判断することで、どの臓器にどのような障害が起こっているか推測することができます。

ALTが高くなる原因とは?

ALTは主に肝臓に多く含まれる酵素です。
ALTが高値になる原因としては、肝臓になんらかのダメージがあるということが考えられます。疾患としては以下のようなものが考えられます。

肝炎 ウイルス感染やアルコール・自己免疫疾患・薬物などが原因で起こる肝障害
肝硬変 慢性的な炎症反応により肝臓が硬くなり、機能不全を起こす
肝細胞がん 肝細胞に発生する悪性腫瘍
胆石 胆のうや胆管にできる、胆汁内のビリルビンやコレステロールが沈殿し、固まったもの
非アルコール性脂肪肝炎 中性脂肪が肝臓に蓄積し、肝機能が低下する。糖質や脂質の過剰摂取が原因の可能性
ウイルス性肝炎(A,B,C,E,EB,サイトメガロウイルス) A,Eは食物から、B,Cは血液、性行為から、EBは唾液から、サイトメガロは母乳、唾液、性行為などを介して感染する
薬物性肝障害 薬やサプリメントの摂取により、肝臓に負荷がかかり、肝臓に炎症が起き、肝機能が低下する

過剰なストレスを受けたときもALTが上昇します。これは、ストレスにより交感神経が優位となり、肝臓の活動を促す副交感神経の働きが鈍くなるせいです。なお、ストレスによる喫煙や栄養状態の悪化も、ALT値を悪化させる要因となります。

急激に数値があがった場合の原因は?

ALTが急上昇した場合には、肝疾患が原因と考えられます。高度に急上昇している場合は劇症肝炎が疑われます。

お酒を飲まなくても数値が高くなる?

肝臓疾患といえばアルコール摂取の影響を一番に考える人は多いかと思いますが、アルコール摂取しなくても肝臓になんらかのダメージがあればALTは異常値となりえます。

食べ過ぎや運動不足、肥満などによる脂肪肝は、肝機能を低下させ、ALTの測定値が上昇します。
ウイルス感染、薬物の摂取なども肝臓にダメージを与える可能性があります。

ちなみに、アルコール性肝障害の場合、エタノールによってALTの合成が阻害されるため、検査値としてはALTよりもASTが優位に高い所見となります。

ALTが高い場合どうなる?

ALT高値の場合、肝機能障害にともなう全身症状が現れます。
肝臓の機能は大きく3つに分けられます。「有害物質の解毒・分解」「たんぱくの生成・栄養の貯蔵」「胆汁の合成・分泌」です。
これらの機能が阻害されたとき、以下のような症状が現れます。

・発熱
・倦怠感
・食欲不振
・体重減少
・吐き気
・腹部膨満
・皮膚のかゆみ、色素沈着
・黄疸
・手のふるえ
・出血傾向
・アンモニア臭

ALTを改善するための方法

ALT値を下げるためには、原因を特定して必要があればその治療を適切に行うことが大事です。

また、適度な運動や食生活の改善など、生活習慣を整えることで改善されることもあります。その場合は医師や栄養士と相談のうえ実施してください。
生活習慣の改善には、運動、食事、休息、ストレスマネージメントなどが関与しますが、ALTを下げるためは、以下のことをとくに意識すると良いでしょう。

・アルコール摂取を控える
・禁煙
・糖質・脂質の摂取を控える
・食物繊維を摂取する
・肥満解消(ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を1日30~60分、週3日実施)

ALTを検査するには?

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、なにか病気があっても自覚症状がなく、気づいたときには病気が進行していることがあります。そのために前述した生活習慣改善対策を実行しつつ、普段から自分のALT値を知ることは、病気の早期発見に役立ちます。
ALTの数値を知るためには以下のような方法があります。

1.病院・クリニック

病気が疑われる症状がある場合は病院・クリニックを受診しましょう。症状によって受診科は変わります。まずは内科が妥当でしょう。

2.健康診断

現在とくに自覚症状がない場合は、年に一度か二度ある定期健康診断を受けましょう。会社勤めの方は会社の健康診断を、そうではない方は自治体の健康診断になります。
ALTは一般検診・特定健診の必須検査項目となっています。

3.郵送検査

自宅にいながら検査キットを購入して調べることができます。自分の都合の良いタイミングで実施でき、誰かと対面することなく検査完了できます。

GMEでは自宅にいながら簡単に肝機能の検査を受けることができます。
https://www.gme.co.jp/healthcheck.gme.co.jp/kit-id2030.html
この検査キットでは、肝機能(AST、ALT、GGT(γ-GT)、尿酸)の値が測定できます。

お電話やWEBでご注文が可能で、当日15時までの受付で即日発送、一部地域を除いて翌日配送されます。
検査キットが届いたら、お好きなタイミングで検体を採取し返信用封筒に入れてポストに投函するだけです。
365日検査を行っているため、検体到着後、最短翌日に結果確認していただけます。検査結果はインターネット・お電話での確認が可能です。
病院に行く時間がとれない方や、病院での診察に抵抗があるといった場合には、郵送検査がおすすめです。

自覚症状のない人の場合は、1を除く方法での定期検査が選択できます。定期的にALTを測定することは、病気予防の意識を高めるだけでなく、病気の早期発見に役立ち、速やかに治療を開始することで症状の悪化や合併症を防ぐことが可能となります。
異常値が見つかった際は速やかに医療機関を受診しましょう。

なお、肝炎検査を一度も受けたことがない人は、肝炎ウイルスの検査(B型肝炎・C型肝炎)を受けておくことも有用でしょう。

GMEでは肝炎ウイルスの郵送検査キットも販売しています。
https://www.gme.co.jp/kit-search/kit-details/?product_id=110

肝機能を示す重要な指標ALTとは?
運動不足や食べ過ぎ、アルコール摂取、過剰なストレスなどでALT値は高くなります
食生活の改善や適度な運動定期的な検査を行い生活習慣を整えるようにしましょう